楽天田中将大投手(24)が22日、将来的なメジャー挑戦の意思を表明した。仙台市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、3年12億円プラス出来高払いの複数年契約を結んだ。ただし、1年ごとにシーズン終了後、ポスティング(入札制度)によるメジャー移籍を行うか、球団と話し合うことで合意した。日本のエースとなったマー君が、早ければ来オフにも海を渡る。(金額は推定)

 田中は意を決したように、口を開いた。「契約で特別なことはあったか」と質問された時だ。「複数年を結びました。3年です。将来的に(メジャー挑戦という)希望を持っていることを(球団に)伝えさせていただきました」と答えた。これまで、メジャー挑戦を公にはしなかった。初めて、自分の言葉で口にした。

 今季で6年目を終えた。海外移籍が可能なフリーエージェント(FA)権取得は最短で2015年。3年後になる。複数年契約を結んだことで「来オフのメジャー挑戦はないということか」とも聞かれたが「ないことはないです」と即答。3年契約ではあるが、毎オフ、ポスティング行使について球団と話す「場を設けていただくことになった」と、合意の中身を明かした。

 田中、球団双方にメリットがある。「将来的にと伝えただけ。具体的にいつはない」という田中にとって、1年ないし2年で契約打ち切りも可能な点は魅力だ。ポスティングで挑戦時期を早めてもいいし、海外FA権取得まで機を熟させてもいい。また、会見前から、挑戦意思を表明すると決めていたという。周囲の推測を封じ、まずは来季に集中する環境を整えた。

 球団は海外FA権取得までの契約を保証することで、「日本球界トップと評価している」(加藤チーム統括本部長)エースに最大限の誠意を示した。同時に、年俸の高騰も抑えられる。3年12億円だが、年俸は毎年4億円の据え置き。青天井にはならない。ポスティングについては「仮の話は言えない」(同本部長)としたが、過去に岩隈に認めたように、本人が望めば認めるのが基本方針。FA移籍なら0円となる入札金を得る可能性を残した。

 田中は「今は来年優勝のために投げることしか考えていない」と強調した。ただ、将来へ続く道をはっきりさせた。ひとつのステップを終え、スッキリした表情だった。【古川真弥】

 ◆年俸4億円メモ

 年俸4億円以上は17人目だが、田中は来季で7年目の25歳。プロ7年目で4億円到達は98年イチロー(オリックス)11年ダルビッシュ(日本ハム)に並び最速で、25歳も2人に並び最年少となる。ダルビッシュは6年目の10年3億3000万円から7年目の11年は一気に5億円へアップし、12年にメジャーへ移籍した。