マー君から“逃げるな”秋山!

 西武秋山翔吾外野手(24)が23日、川越市内で行われた献血イベントに参加。来オフにもメジャー挑戦する楽天田中へ控えめな打倒宣言をした。

 甲子園出場のない秋山にとって、田中は尊敬する投手だ。「プロ入り前から活躍して、身近には感じられない選手。88年会に呼ばれたのも実感がないくらい」。夏の全国制覇、日本ハム斎藤との決勝。同学年のスターをテレビ越しに見ていた。だからこそ海を渡る前に戦える来季への決意を口にした。

 「まだ遠い存在で、同じ立場で話せないですけど…。メジャーに行く前に1人のすばらしい投手として倒したい」。今季秋山は侍ジャパン候補としてキューバ戦に出場。ゴールデングラブ賞の次点になるなど大ブレークした。中島が抜け、中村の開幕が絶望視されるチームで期待は高い。来季のステップアップへ田中攻略は大きな目標になる。

 それでも「僕はまだ転がっている石くらいの認識じゃないですか」と田中に対して引いてしまう自分がいる。来季チームは「骨太」のスローガンを掲げ、渡辺監督は選手に「逃げるな」と指令を出した。秋山に名前負けしない度胸が備われば、小石が大きな人間をつまずかせるに違いない。【島根純】

 ◆秋山対田中

 通算対戦成績は12打数3安打、打率2割5分。今季の秋山は数字以上に田中のターニングポイントとなった試合で安打を放っている。7月29日には初回に1番栗山とエンドランを決める右安で今季最短となる2回KOを演出。8月19日には5回1失点だった田中を6回につかまえる。5連打の口火となる右安で4年ぶりの1イニング5失点。1死も取らせず、マウンドから引きずり降ろした。