ダル部屋継承で、大出世間違いなし!?

 日本ハムのドラフト1位大谷翔平投手(18=花巻東)が27日、千葉県鎌ケ谷市の2軍施設を見学。大谷に用意されていた部屋は、昨年までダルビッシュ有投手(26=レンジャーズ)が使用していた“超出世部屋”だった。「光栄です。自分でいいのかな…と思いました」と、はにかんだ笑顔を見せたスター候補生。本家のように球界を代表する選手を目指す。

 プロの施設を目の当たりにした日本ハム大谷の顔が、3日連続でほころんだ。「立派ですし、こういうところでやらせてもらえるのは、ありがたい」。25日は本拠地の札幌ドームを訪問。前日26日には札幌市内の合宿所や室内練習場を見学。2泊3日の“施設見学旅行”の最終日となったこの日は、空路、羽田空港へ移動し、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷を訪れた。

 2軍施設としては12球団でも指折りの充実度で知られる日本ハムだが、大谷が感激したのはプロ生活の第1歩を刻む「勇翔寮」のマイルームだった。5階建ての4階部分に、今年2月まで前エース・ダルビッシュの荷物が置かれていた、通称“ダル部屋”がある。扉に掛けられた真新しいネームプレートには「大谷翔平」の文字があった。「すごく、うれしかった」と大感激。ダルビッシュは目標とする存在で、メジャーから勧誘を受けていた時にレ軍の担当者からダルビッシュのメッセージ入りDVDを渡されたこともある。「自分でいいのかな…と思いました」と恐縮しながらも「以前、ダルビッシュさんが使っていた部屋ということで、とても光栄ですし、そこからスタート出来て良かった。頑張りたいと思いました」と、1月から始まる新生活に思いをめぐらせ、声を弾ませた。

 寮内では、金子誠や小谷野ら居合わせたチームメートとも、初めて顔を合わせた。「偉大な先輩たちを見て実感が湧いてきました。背中を見て成長できたら」と、またまた感激。今後は来年1月10日までに入寮を済ませ、新人合同自主トレが始まる11日から、本格的に新生活がスタートする。ダルビッシュから受け継いだ「11」を背に、ダルビッシュが育った部屋から、金の卵がプロの世界へ羽ばたく。【中島宙恵】