中日岩瀬仁紀投手(38)が30日、大魔神超えでの完全復活を誓った。愛知・常滑市の常滑ボート場で年末恒例のトークショーに出演。佐々木主浩氏(44=日刊スポーツ評論家)が持つ記録で、あと36に迫っている日本人最多381セーブ(日米通算)の来季更新に意欲を示した。日本人NO・1の称号を勝ち取って進退問題も吹き飛ばすぞ!

 引退危機を華々しい復活イヤーに変える。常滑ボート場のトークショー。岩瀬に気合がみなぎっていた。

 岩瀬

 1年間抑えとして仕事ができればその数字にいける。(新記録を達成)できるように頑張ります。

 佐々木氏が日米通算で積み上げた、日本人最多の381セーブ更新まであと36。自身の346セーブはすでに国内最多記録だが、大魔神超えで名実ともに日本人NO・1守護神になる。今季は2軍落ちも経験し、高木監督から“ダメなら引退”を勧告されて来季に挑む。2年連続セーブ王も濃厚な「36」の数字は、最高のモチベーションだ。

 岩瀬

 タイトルは取ったけど、抑えで投げられないこともあってつらかった。でも入団から抑えとしてつくってもらったので、それ以外はできない。今年は14年目で初めて乗り越えられない壁に当たったし、思い切っていろいろ変えます。

 復活へ、自身に3大改革を施す。走者のいない時はセットポジションでなくノーワインドアップで投げ、封印していたナックルも解禁予定。そして、投球スタイルまで思い切って変える。

 岩瀬

 僕はもともと、内で抑えてきた投手。昔のスタイルでどこまで通用するか。それができないとあきらめもつく。シゲさん(谷繁)とも話をしています。

 守護神ゆえ、安全運転になりがちな外角主体の攻めを、内角主体に改める。若き日の原点に返り、ズバッと内を突く投球で打者を牛耳る。来季に懸けるNEW岩瀬の意気込みは、半端ではない。励みは現役最年長の47歳、山本昌の存在だ。

 岩瀬

 僕も内容で信頼される投手にならないと。負けないように頑張ります。

 山本昌は28日、浜崎真二(元阪急)が持つ48歳4カ月の最年長勝利と、48歳10カ月の最年長登板の更新を誓ったばかり。つまりあと2年は現役で第一線を張る意気込みだ。9歳下の自分が老け込んでいる場合ではない。不振の原因になった左肘も経過は良好で、年明けの鳥取自主トレからエンジン全開。来季15年目の鉄腕が、大魔神超えで輝きを取り戻す。【松井清員】