ボンズの教えを胸に日本で成功だ!

 広島の新外国人、フレッド・ルイス外野手(32=メッツ)とミゲル・ソコロビッチ投手(26=カブス)が29日、マツダスタジアム内で入団会見を行った。ルイスはジャイアンツ時代にバリー・ボンズ氏(48)から習った練習法を実践しながら日本での成功を誓った。

 バリバリだ。メジャーで教えてもらった恩は忘れない。ルイスはメジャー通算762本塁打したボンズ氏の教えを守って野球人生を送ったことを告白した。

 「ジャイアンツ時代に世話になった。彼のことを尊敬している。いろんなことを見てくれた」

 06年から4年間チームメートだった。打撃練習では方法を習った。マシンの至近距離からボールを見て、徐々に距離を広げて打つ方法だ。「目を慣らしていく。距離が長くなれば球が遅く感じる。そこから打撃練習に入っていく」と説明する。

 そんな感覚を覚えながら、メジャーでは07年にサイクル安打を達成した。「今でも、そのような練習をオフにしている」。96年シーズンに40本塁打40盗塁を記録した大打者を手本にしてきた。

 1発を狙うタイプではない。本塁打こそ少ないが、走塁はボンズ級だ。メジャーでも俊足を生かして盗塁を稼いできた。「盗塁に関しては高い目標を持ってやっていく。フルシーズン出場して、30盗塁が目標」と意気込む。自称「率を残す」タイプ。1番から3番の上位候補として期待される助っ人で、打率3割、30盗塁を望まれる。

 チーム内ライバルのエルドレッドやニックという長打力のある打者と違い、チーム打撃ができるのも利点だ。「長打力のある打者ではない。進塁打を打ったりバントをしたりもするよ」。野村野球の原点である機動力を生かす貴重な助っ人となる。【中牟田康】

 ◆フレッド・ルイス

 1980年12月9日、米ミシシッピ州生まれ。02年ドラフト2巡目でジャイアンツに入団。07年5月13日にサイクル安打。ブルージェイズ、レッズを経て昨年1月にインディアンスとマイナー契約。4月にメッツ・マイナーへ移籍し9月にメジャー昇格。メジャー通算7年で535試合出場、打率2割6分6厘、27本塁打、136打点。53盗塁。背番号41。推定年俸4000万円。188センチ、93キロ。右投げ左打ち。

 ◆ミゲル・ソコロビッチ

 1986年7月24日、ベネズエラ・カラカス市生まれ。06年にレッドソックスのルーキーリーグでデビュー。昨季はオリオールズでメジャー初登板を果たし、シーズン途中にカブスへ移籍。メジャー通算12試合で0勝0敗、防御率6・06。背番号は58。推定年俸3000万円。185センチ、86キロ。右投げ右打ち。