サタデー晋ちゃんでセ・リーグから雲隠れや!

 明日2日の練習試合オリックス戦(安芸)で初登板する阪神ドラフト1位藤浪晋太郎投手(18=大阪桐蔭)が今後も中6日で毎週土曜日に登板する可能性が浮上した。さっそく森脇オリックスからは洗礼を浴びせると宣戦布告されたが、シーズン開幕までセ・リーグ球団と対戦しないまま、ローテーション入りを目指す。

 毎週土曜日が藤浪の日になるかもしれない。明日2日に実戦初登板を迎えるスーパールーキーを、セ・リーグ球団との前哨戦では温存していく考えを、和田監督が示した。

 「もちろん、(隠す考えは)ないことはない。無理に見せる必要はない」

 金の卵を、雲隠れさせる。初登板のオリックス戦の後もシーズン同様の中6日で先発することになれば、オープン戦は全てパ・リーグ球団が相手。9日の日本ハム戦(甲子園)、16日ロッテ戦(QVCマリン)、23日オリックス戦(京セラドーム大阪)、そしてシーズンへと入っていく。「サタデー晋ちゃん」として、セ・リーグ球団にはベールをかぶったまま、開幕を迎えるプランだ。

 仮に開幕2戦目、3月30日ヤクルト戦からシーズンでも土曜日登板が続けば、高校時代から投げ慣れた時間帯のデーゲーム開催の割合も増える。ファンも球場に駆けつけやすい「人気者」ローテーションとなる。

 初登板を目前に控えた右腕は本拠地甲子園で調整した。ブルペンには入らず、サインプレーの確認などを行った。大阪桐蔭での公式戦では、対戦相手の映像やデータを研究して臨むことが多かった。プロデビュー戦は勝つことが最大の目的ではなく「どういうメンバーが出るのかもわからないですし、相手より自分だと思っているので。データどうこうよりも自分のピッチングをしっかりしたいです」と肩の力を抜いて挑む。

 虎キャンプの聖地、安芸市営球場はもちろん、初体験。「プロが使うような球場はどこもきれいだと思うので、球場どうこうではなく自分の投球がしたい」。環境にはながされず、自らの投球で先を切り開いていく。【山本大地】