瞬時に球種を見破った。日本ハムのドラフト1位大谷翔平投手(18=花巻東)が3日、イースタン教育リーグ巨人戦(ジャイアンツ)に「3番DH」で出場。3回に中前2点適時打で“プロ初打点”を挙げるなど、4打数2安打とマルチ安打をマークした。相手の投球モーションの変化を見破り、球種を読み切った。試合前にはブルペンで投球練習もこなし、二刀流テストを難なくこなした。

 大谷は10日前の苦い記憶を思い出していた。2月23日オープン戦の阪神戦。1死満塁で投ゴロ併殺打に倒れた。「前にゲッツーだったので、しっかり打とうと思いました」と振り返った3回の第2打席は、同じ1死満塁の好機。快音を残した打球が、中前ではずんだ。2人が生還し、プロ初打点。「まだ自信を持ってスイングはできていないけど、結果を出すことも大事」と自らに及第点を与えた。

 相手は育成契約の2年目土田。外角を狙った直球が2つ外れ、カウントは2ボール。巨人バッテリーはさらに直球の連投を選択したが、土田は前の2球よりも投球モーションを速くするクイックで、タイミングを外そうと“トリック”を仕掛けた。「いきなりクイックになったので、ストレートだと思いました。“時間”がなかったけど、しっかりとらえられました」。相手の意図を瞬時に分析し、体が反応。打球はライナーで二遊間を破った。

 8回にも二塁へ内野安打を放ち、マルチ安打を記録。「金属は詰まっても飛ぶ」と言うように、金属から木製バットへの変化に、いまだ戸惑っている。高校時代は詰まることを恐れず、フルスイングが信条だった。木製バットは、芯でなければ強い打球が飛ばない。自然とミートを心掛けるようになってしまっていたが、1回の第1打席は、直球を左翼線に流した打球がファウルへ切れた。「振り切っていれば、フェアゾーンに落ちたかな。怖がるんじゃなく、詰まってもいいからフルスイングした方がいいかな。フルスイングした方が芯に当たるかなと思う」。実戦経験を積みながら、1歩1歩成長している。

 試合前にはブルペンでの投球練習をこなし、二刀流を難なく両立させた。6日には巨人とのオープン戦(札幌ドーム)に代打出場して本拠地デビューし、さらに10日には教育リーグ・ヤクルト戦(鎌ケ谷)で投手デビューする。【本間翼】