<阪神3-0巨人>◇11日◇甲子園
1、2、3とゼロだーっ!
阪神が、開幕7連勝で乗り込んできた無敵巨人に、1点も与えず2勝1分けの完璧すぎる勝ち越しだーっ。初戦の完封能見をもしのぐ快投でゼロを並べたのは、プロ3年目の先発転向榎田大樹(26)だーっ。7回まで、1回先頭長野の1安打のみの卍(まんじ)固め。8回途中で救援を仰いだが、めでたい先発初勝利だーっ。同一カードの3連続オール無失点はTG戦史上初の3カウントだーっ!
榎田は隣の福留をチラチラ見た。マウンド上よりも緊張していた。同じ鹿児島・曽於郡大崎町出身。大崎ソフトボールスポーツ少年団の大先輩にあたり、大ファンだった相手とお立ち台に立てるなんて…。3年目での先発初白星は今季初勝利。思い切り余韻に浸った。
榎田
出来すぎだと思うけど、甲子園で、伝統のある巨人戦で勝つことができて、すごくうれしいです!
初回の先頭長野に左前打を浴びてから、8回2死で8番実松に左中間二塁打を許すまで、24者連続で無安打投球。スラーブとチェンジアップでタイミングをずらし、130キロ中盤の直球で内角を突いた。7回2/3を2安打で無失点。8回途中から救援陣に託した。阪神史上初の同一カード3連続無失点の立役者となった。
榎田
能見さんもスタンも頑張ってくれた。しっかりイニングを終わりたかったけど、この2年間中継ぎをやって大変さは分かっていたんで、あそこまで投げられて良かった。
力投する榎田を、郷土の先輩・福留がスーパープレーで後押しした。5回、先頭ロペスの打球が右中間を襲った。抜ける-。誰もが目を覆ったその時、福留が全身を目いっぱいに伸ばし、横っ跳び。体を地面に強く打ち付けながらも、1度つかんだ試合の流れとボールは決して離さなかった。
福留
鹿児島の後輩が一生懸命頑張っていたので、捕れてよかったです。
捕球後はしばらく、その場から動けずヒヤリとさせた。「胸を思いっきり打ったけど、みんな目いっぱいやっている中なんでね。(痛みは)首、背中は若干ありますけど、勝ったから良かったんじゃないですか」。チームメートに手を引かれ、立ち上がると甲子園が拍手喝采に包まれた。
バットでも援護した。3打席目までは無安打だったが、「それまで何もできてなかったので、なんとかしたいというその思いだけです」と、8回にはダメ押しのタイムリーを放った。ここまで打率1割台と苦しんでいるが、「自分を変えるきっかけにしたい」と、不屈の魂で立ち上がった。薩摩隼人(はやと)コンビがチームもファンも熱くさせた。



