<中日4-1ヤクルト>◇11日◇ナゴヤドーム

 203センチの怪腕がヤクルト打線を圧倒した。中日ダニエル・カブレラ投手(31)が最速151キロの真っすぐと変化球のコンビネーションで7回を5安打無失点。無傷の2連勝だ。「コントロールもスピードも前回よりよかったね」。初先発した4日阪神戦の7回0封と合わせて14回無失点だ。

 この日も奇抜な調整でマウンドに上がった。球場入りは全体練習が終わり、ミーティングが始まる10分前の午後3時50分。ロッカーで音楽を聞き、練習に出てきたのは試合開始50分前だった。「メジャーでもこうしていた。認めてくれてるんで助かるよ」。敵、味方のシートノックが行われている最中に右翼でダッシュやキャッチボール。マイペースな時間で準備し、試合で150キロ台を連発した。「ナゴヤドームのマウンドはドミニカみたいに硬くて投げやすいよ」。ただし、左手のミサンガについて問われると「世の中には知らない方がいいこともある」とにやり。こちらは怪しくも頼もしい助っ人だ。