<阪神5-0ヤクルト>◇21日◇甲子園
藤浪が頑張ってるなら、誰が援護するの?
新井でしょ!
遅れてきた主砲新井貴浩内野手(36)が、お待たせしましたと豪快に先制の1号ソロ。左中間への放物線、キレイだったなあ…。これですわ、虎党が待ってたのは。4連勝で貯金3。さあ明日からの9連戦も引っ張ってくれ!
目の前では藤浪が奮闘していた。主砲として意地を見せないわけにいかない。0-0の5回。新井貴が、打ちあぐんでいた左腕八木の外角高め直球を思い切り強振する。高々と舞う打球は左翼席にストンと吸い込まれた。この弾道を待っていた…。今季1号で新人右腕を強力に援護射撃した。
「ちょっと(バットの)先の方だったけど入ってくれた。集中していた。藤浪が頑張っていたし、何とか先制点を取りたかった。いい結果になって良かった」
元4番にとって昨年9月15日巨人戦(東京ドーム)以来となる、待望の本塁打だ。昨年、右肩を痛め、リハビリは一進一退。背中も痛めて春季キャンプで出遅れ、打撃も試行錯誤した。昨季まで通算262本塁打を重ねたスラッガーにとってオーバーフェンスが何よりの良薬になったのは間違いない。「自分では前から(調子が)上がっていると思っていたので結果として出てくれたのでうれしかった」と手応えを口にした。
右肩を早く治すため、健康面に気を使った。2月。キャンプ地の沖縄にはファイテン社製のコラーゲンのサプリメントが届いた。コンディショニングで指導を受ける京都府立医大の吉川敏一学長が薦めたもの。関節に効く栄養を摂取し、万全のケアを施した。
藤浪と並ぶ勝利の立役者だ。6回には2死一、二塁で内角直球に詰まりながらも左前へポトリ。打って変わって地味な打撃だったが、泥臭く2点目を奪う適時打になった。フル稼働の必勝リレーも楽にした。8回。先頭マートンが二塁打で出塁すると、ベンチでは中西投手コーチが新井貴に声を掛けた。「もう1点取れ!」。1死三塁になり、リクエストにキッチリ応じて左前へ。今季初の猛打賞で4点差に広げ、連投していた福原、久保を温存できる展開になった。
新井貴は言う。「(8回は)前の(福留)孝介がランナーを進めてくれた。何とか、もう1点をと思っていた」。ナイン1人1人の思いがつながり、得点に結びついている。7日広島戦(マツダスタジアム)からスタメン復帰し、主に6番を打つ。11年には93打点で打点王にも輝いた。主軸の後でにらみを利かせるポイントゲッターが、他球団の脅威になる。【酒井俊作】



