<イースタン・リーグ:日本ハム0-3DeNA>◇28日◇鎌ケ谷

 右足首捻挫で2軍調整中の日本ハムのドラフト1位大谷翔平投手(18)が、5月7日のイースタン・リーグ巨人戦(ジャイアンツ)で投手として復帰登板し、「二刀流」を本格再開させることが28日、分かった。野手としてはこの日、同リーグDeNA戦に「3番DH」で15日ぶりに実戦復帰。4打数無安打に終わったが、フル出場で全力疾走を見せるなど不安要素を一掃した。1軍昇格は同4日の西武戦(西武ドーム)が濃厚だ。

 黄金週間が終わると「投手・大谷」が戻ってきそうだ。大型連休明けの5月7日に行われるイースタン・リーグ巨人戦が復帰舞台の有力候補だ。前日27日に投球練習を再開し、中2日を空けて明日30日にもブルペン入りが予定されている。その後も強度や球数を順調に増やしていければ、同戦で短いイニングを投げる見込み。この日実戦復帰した野手との「二刀流」を本格的に再開することになる。

 野手としての1軍復帰は、同4日西武戦からが濃厚だ。この日、同リーグDeNA戦に3番DHでスタメン出場。無安打に終わったが不安を取り除いた。6回無死一塁の場面では、二ゴロ併殺を阻止するため一塁へ全力疾走。間一髪セーフを「試合に出て、スパイクを履いても不安なく(全力疾走が)できたので良かった」と振り返った。

 一方で、4つの内野ゴロに終わった打撃には不満を見せた。15日ぶりの実戦だったこともあり「自分のスイングはできたけど、微妙にずれていた」。反省点は変化球への対応で、早く試合勘を戻すことが課題となりそうだ。栗山監督は1軍の試合後に「内容より全力で打って投げることが大事」と話した。大谷も「今の段階で痛みもないです」と、順調な回復と全力プレーが可能なことを強調。アクシデントがなければ、ゴールデンウイーク中に再昇格できる見通しとなった。

 この日は守備練習も再開。DHでの出場が決まっていたが、試合前のシートノックは右翼の守備に就いた。「思ったより悪くなかったです」と、故障のきっかけとなった守りも無難にこなした。今日29日のDeNA戦では右翼も守る予定だ。試合後は室内練習場で送球や打撃練習で汗を流すなど、投打とも表舞台に戻る準備が整ってきた。【木下大輔】