投手と野手の“二刀流”に挑戦している日本ハムのスーパールーキー大谷翔平投手(18)が10日、交流戦の日程を有効活用して、1軍での早期二刀流デビューを目指すことになった。現在、野手としては1軍出場しているが、「投手・大谷」はまだ2軍戦で調整段階。今日11日は1軍のオリックス戦が行われる京セラドーム大阪でブルペン入りし、1軍の試合がない16日イースタン・リーグ西武戦(鎌ケ谷)で故障から復帰後2度目のマウンドへ上がる。

 「本当は1週間に5、6試合、出てもらうのが一番いい。もちろん、そこを目指している」。栗山監督が言うように、これまでは投手としての調整を優先した結果、野手として出場を制限されるジレンマがあった。予定通り16日の2軍戦で投げた場合、中7日で1軍の移動日となる24日イースタン・リーグDeNA戦(鎌ケ谷)での登板が可能。1カード2連戦が基本の交流戦では日程に余裕ができるため、この期間中に発生する1軍の“すき間”を活用し、育成のスピードアップを図る狙いだ。

 大谷はこの日、交流戦前最後の試合となる2連戦に備え、チームとともに大阪へ移動。「(交流戦は)データが少ない中でやらないといけないので、勉強しながらやっていきたい」と、新たな挑戦を視野に入れながらも「まずは、しっかりオリックス戦で勝てるよう頑張りたいですね」とチームの6連敗阻止に闘志を燃やした。1軍での二刀流デビューへ近づくために、1日も無駄にするつもりはない。【中島宙恵】