<中日5-4日本ハム>◇14日◇ナゴヤドーム

 交流戦から仕切りなおしとは、いかなかった。日本ハムの負の連鎖は止まらなかった。栗山英樹監督(52)は試合後、ざんげするしかなかった。「選手を喜ばせてあげられなくて、申し訳ない」。8連敗で借金は2ケタ目前の「9」。思うように運ばない試合展開にも「(采配で)ここを間違ったなと思うところはない」と後悔はなかった。

 チャンスは数多く演出した。3者凡退は8回だけ。今季最多タイの3犠打を決めるなど、得点のおぜん立ては何度も整えた。手は尽くしたが、得点機はすべて1点しか奪えなかった。勝負どころで兵は踊らず「おれが悪い」と自分を責めた。

 栗山監督は試合前、選手全員を集めて謝罪していた。「みんな、頑張っている。申し訳ない」。3日の楽天戦以降、結果を出せない責任をすべて負い、潔く頭を下げた。区切りを付けると、あらためて訴えかけた。「勝負をしてくれ。必ず結果は付いてくる」。もう1度、チームの心を1つにして臨んでいた一戦。結果は非情だった。それでも信念は曲げない。「選手を信じて、動き続けるしかない」。苦境を脱するため、めげずに勝負をかけ続ける。【木下大輔】