<広島7-1ソフトバンク>◇14日◇マツダスタジアム

 ソフトバンクがお得様に成り下がった?

 10年から2分けを挟んで7連勝という得意カードだった広島戦で、大敗。ミスだらけの自滅だから始末が悪い。秋山幸二監督(51)は怒りを通り越し、あきれ顔だった。「最初の1発目は仕方ないけど、その後がね。点の取られ方が悪い。ハイ、下でやり直し」。先発し4回3安打4失点、5四球で敗戦を招いた大場翔太投手(27)には2軍行きを命じた。

 1回に中東にプロ初本塁打を献上したまでは許容範囲。その後がいけない。「ガツンとやられて慎重になりすぎた。うまくボールを操れず、修正できませんでした」。2回は敬遠気味を含む3四球で2死満塁のピンチをつくり、空振り三振で切り抜ける独り相撲。リズムは悪かった。4回も無死から2四球後、石原への初球が頭部をかすめ、客席は騒然とした。最後まで制球を取り戻せないまま、菊池に2点適時打を浴びた。

 5回の金無英も押し出しを含む3者連続四球などで2失点。ルイスには二盗、三盗と連続で許した。結局チーム全体で8与四球、6許盗塁で広島をアシストした。投球モーションを盗まれた上、走者へのケアも不足しては、パ・リーグ正捕手トップの盗塁阻止率3割6分8厘だった細川をしても無理。相手にフリーパスを与えてしまった。

 3度目の対戦でも前田健から1点を奪うのがやっとで、初白星はお預け。それ以前に流れを手放していた。再びロッテと5・5ゲーム差に拡大。福岡移転後、優勝年に背負った最大ビハインドに並び、V奪回への“デッドライン”に押し戻された。【押谷謙爾】