<ソフトバンク10-4中日>◇20日◇ヤフオクドーム
あまりに悲惨な大敗に、中日高木守道監督(71)は怒りを通り越して笑うしかなかった。「3回で10点とは参ったね」。先発カブレラが3回で10安打10失点。ラヘアに先制2ランを浴びるなど、メジャー49勝右腕がサンドバッグと化した。今季初の2試合連続2ケタ失点で、ヤフオクドームの交流戦は07年から13連敗。今年初めてドームの屋根を開けた青空のプレーボールだったが、守道竜に“福岡トンネル”の出口は見えなかった。
だが高木監督も単なる疲弊試合に終わらせなかった。2回の8失点で勝負あったと見たのだろう。「私の考え」と3回裏から、谷繁と井端を若手に交代。大量失点の先発がまだ投げていて、要の2人を代えるのも驚きだが、決めたら即実行の監督だ。4回裏からも、荒木に加え、直前に満塁弾を放った和田や首位打者の4番ルナまで下げた。思い切った“捨てゲーム”。看板の5人が消えて竜党は残念だっただろうが、残り100試合を見据え、ベテランの体力温存作戦に出た。
「何でオレのかかと踏むんだ!」。ごった返す狭い通路で報道陣をひとにらみはしたが、監督は最後まで怒ることはなかった。「あれだけ簡単にとらえられたらねえ…。(課題は)できとったよ」。前回14日の登板時「こんなんじゃ試合に出せへん!」と命じたクイックなどは修正したが、その影響でほとんどが棒球。どうすりゃいいの?
が本音だろう。この2試合の内容はローテ落ちの危機だが「他におらんのや」と今中投手コーチも苦虫だ。
初の4連勝で乗り込んだが、2日で33安打&22失点。交流戦首位は辛うじて保ったが、セ界では4日ぶりにBクラスに落ちた。苦い福岡の夜だ。【松井清員】



