<ソフトバンク3-4阪神>◇2日◇ヤフオクドーム
突然変異だった。2-0の7回。先頭打者マートンと新井貴に連打され、ソフトバンク先発ヴィセンテ・パディーヤ投手(35)の表情が陰った。犠打で1死二、三塁。ここから代打今成に犠飛、代打桧山と柴田に適時打と、左打者3人で3点を奪われた。
「最後は疲れていたのかもしれない。スピードは出ていたが、高めにいったりした制球が問題。それが最後の回に出た」
高く、甘くなった球を悔いた。スタミナ低下による自身16イニングぶりの失点は致命傷となった。
ベンチも交代をためらうほど、あっさりした逆転劇だった。6回まで2安打無失点、外野に飛んだ打球はわずか2。球数は88。特に左打者には内角ボールゾーンからストライクになるツーシームで腰砕けにした。自身3連勝目前で、突然の乱調。「できるだけ長い回を投げたかったが、できなかった」。失点直前まで対戦打率1割1分4厘だった左打者にかみつかれた。
守護神ファルケンボーグが離脱し、7回から千賀-岩崎-ファルケンボーグとつなぐ方程式は後ろ倒しにされた。現時点で信頼できる「7回担当」を確立できていない。パディーヤ続投という希望的な選択肢となるのもおかしくなかった。
分岐点となった7回にメジャー108勝右腕が唯一の隙を見せ、連勝を5で止めてしまう引き金となった。「先頭の2人だな。スタミナはあるでしょ。あそこでランナーを出してからの、油断大敵。あの回をしのげば…」。秋山監督は歯ぎしりし、3度「う~ん」と声を漏らした。【押谷謙爾】



