魔球カーブがベールを脱いだ。阪神の新外国人ブレイン・ボイヤー投手(31=ロイヤルズ3A)が2日、鳴尾浜でシート打撃に登板。2軍調整中の関本らのべ5人に対して20球を投げ、1安打2四球1奪三振だった。

 黒田を大きく曲がる宝刀カーブで空振り三振に仕留めた。「日本のボールは滑りにくい。カーブは曲がりすぎるぐらいだったよ」と笑顔。視察に訪れていた中村GMは「カーブが決まればおもしろいね」と期待を膨らませた。武器はそれだけではない。この日はスピードガン計測こそなかったが「重たい感じがした。身体がでかいから迫力を感じた」と阪口は証言。191センチ、102キロの体格から投げられる直球はスピード以上の威力を感じたようだった。

 ただ、まだ本調子ではなくボール先行だっただけに「来て1週間ぐらいは時差ボケもあるからね。まだ本気出してないんじゃないかな」と藪2軍投手コーチ。投球中にマウンドを何度か気にする場面もあったボイヤーは「ボールやマウンドの違いに身体が慣れていかないと」と課題も口にした。

 中西投手コーチは「いい球がきていたと報告は受けている。次はゲーム。もしビザが出なければシートに投げるが、早ければ5日の育成試合」と話した。守護神久保は2軍調整中で1軍のリリーフもベテラン勢でやりくりする状態。ボイヤーの実戦デビューが待ち遠しい。【宮崎えり子】