<ソフトバンク12-0阪神>◇3日◇ヤフオクドーム
阪神がわずか1日で首位の座を巨人に譲り渡した。リーグトップの防御率を誇っていた先発ジェイソン・スタンリッジ投手(34)が、まさかの4回KO…。自己ワーストタイの6失点を喫した。打線も0行進を続けての完封負け。12点差での大敗での「1日天下」だった。長いシーズン、こんな日もある。気持ちを切らさず、明日5日の西武戦から白星を重ね、再び首位奪還や!
きっかけはわずかな“ほころび”だった。0-0で迎えた4回、先発スタンリッジがソフトバンク本多を打ち取った。だが、バットの先に当たった打球は不規則な回転でファンブルを誘った。自らの失策で俊足の走者を背負った。ここからリーグ防御率トップの右腕が一気に崩れていった。
1球、2球、3球…。執拗(しつよう)に一塁へけん制球を送った。打席にはパ・リーグを代表する強打者・内川。ところが、7球目まで全て速球を投じ、まるで走者と勝負しているようだった。フルカウントから中前へ運ばれ一、三塁とピンチを拡大すると、松田に四球を与えて満塁。ここで5番・長谷川に中前タイムリーで先制されると、4連続タイムリーで6失点。小さな傷口が致命傷にまで広がった。
「調子はいいんだけどな…。1人出ると、必要以上にマークにいってしまって打者との勝負に入っていけない。1点はいいんだけどな。1点、2点は。1点を惜しがって、6点取られてしまった」
和田監督は敗戦後、4回の投球を悔やんだ。黒田ヘッドコーチもスタンリッジの“悪癖”に渋い表情だ。
「いつもやな。(走者が出ると)自分のスタイルで投げれんようになってしまう…」
走者を背負っての投球。この日まで左打者に対してリーグワースト(規定投球回到達者)の被打率2割8分8厘。防御率トップの裏に隠れた2つの弱点を、左打者5人を並べた古巣ソフトバンクにつけ込まれた。
「ダメージをコントロールできず、試合を壊してしまい申し訳ないです。ランナーを出してから、野手のリズムを作れなかったのが残念です」
だれより悔しいのはスタンリッジだろう。巨人が大勝したため、1日天下となった。ただ、指揮官が言ったように、現時点の順位など気にしてはいない。次の一戦に目を向けるだけだ。【鈴木忠平】



