<巨人4-1日本ハム>◇5日◇東京ドーム

 屈辱のサヨナラ被弾は、右翼を守る日本ハム大谷翔平投手(18)の頭上を大きく越えた。「甘いボールもあったけど、いい打球が打てなかった。つなげていければ、違った展開にもなったかなと思います」。野手として5試合ぶりの出場も、初の3三振。敗戦の責任を感じていた。

 速球派の巨人沢村を打ちあぐねた。直球主体で攻められ、2回の第1打席は142キロのツーシームに空振り三振。その後も直球を積極的に狙い打ったが、3打数無安打に封じ込められた。さらに衝撃を受けたのが、延長11回に対戦した左腕山口。スライダー、シュートに空振りすると、最後は147キロの直球を見逃し三振。「すごかった。手も足も出ませんでした。今日は完全に力負けです」と悔しさしか残らなかった。

 試合前にはブルペンで50球を投げ込んだ。1軍での次回登板予定は18日の予備日に組み込まれる見込みの広島戦(マツダ)。登板間隔が開くことから、11日のイースタン・リーグ巨人戦(鎌ケ谷)で登板させることを検討されている。翌12日の阪神戦(札幌ドーム)から1軍に再合流し、中6日で3度目の先発マウンドへ。初めてセの本拠地での登板となり、「翔平を生かせる形」(栗山監督)という本格二刀流が実現する。球宴のファン投票でも外野手部門3位に上昇。「今日の反省を生かして、次の1打席に集中していきたいです」。最下位に低迷する現状が、少しさみしい。【本間翼】