<ヤクルト4-8日本ハム>◇8日◇神宮

 日本ハムの若き“平成のON”が、ここ3試合で4得点と湿っていた打線を活性化させた。主演は先輩の4番中田翔内野手(24)。2点を追う3回、相手守備のミスもあり2死二、三塁のチャンスで打席が回ってきた。「狙っていた」という外角の140キロ直球を、センターへはじき返した。「この2試合、貢献できてなかったので良かったです」。12打席ぶりに飛び出した安打は逆転の2点適時打となった。

 熱演は打つだけでは終わらない。続く5番大谷翔平投手(18)への2球目には今季初の盗塁に成功。公称95キロの巨体を揺らして、もうもうと土煙を上げながら二塁ベースに滑り込んだ。打席の大谷は「次の球をしっかりと打てて良かった」と、直後の3球目を右前へ。ベンチの意図通り、息つく暇もない機動力を絡めた攻撃でこの回6点を奪い、ヤクルト先発の小川を攻略した。「打つだけじゃなくて、走塁も大事だからね」と振り返った中田に、栗山監督も「いい盗塁だった。何でも出来る4番を求めてきたから」と目を細めた。

 中田と大谷が、そろって2安打。すべての安打が得点につながった。この日、チャンスメークの助演に徹した大谷は「中田さんが基本的に打ってくれますし、その後が大事。流れを崩さず、つなげたい気持ちでいます」と、板についてきた5番としての心得を口にし「最近、引っ張れるようになってきたので、いい方向に来ています」と、上向きな打撃の状態を喜んだ。

 4番中田、5番大谷という打順は今季3試合目で、2勝1敗。評価するには、まだ早いが「久々にいい形で、つながったね」と栗山監督も大満足の攻撃内容だったことは間違いない。連敗を止める原動力となった“平成のON”が形になれば、最下位から反攻へ転じる大きな力となるはずだ。【中島宙恵】