<広島4-7日本ハム>◇18日◇マツダスタジアム
日本ハム栗山英樹監督(52)が、大谷を二刀流で使いこなした。プロでは極めて異例の「5番・投手」で起用。勝利投手目前のところで降板させて、5回からは右翼で守備に回した。「これを一生、忘れるな」。あえて辛口の言葉を口にして、さらなる成長を期待した。
栗山監督はチームの勝利に徹した。大谷を、勝利投手目前の4回で交代させて右翼に回したことも、悔いはなかった。「これを一生、忘れるな。俺も一生、忘れない」。試合後、二刀流ルーキーを呼び出して告げた。信念を貫き、今季2度目の4連勝となった。「今日は、どうしても借金5にする使命があった」。21日のリーグ戦再開を見据え、非情にも見える執念の采配だった。
「投手・大谷」の交代機に神経を集中させていた。「3点勝負だと思っていた。今日は自分がブレちゃいけない」と、5回に勝ち越したところでリリーフ陣を投入した。「本当は勝たしてやりたかったけど、あんな内容で大谷翔平は勝っちゃダメ」。投手から右翼へ守備位置変更を指示した。
打順は最後まで悩んでいた。先発試合で中軸に起用することは、まだ荷が重いと考えていた。「でも、翔平にとってみたら、去年まで(岩手・花巻東で)やっていたことなんだよね」。前日17日、北海道から広島へ移動中も思案を続けた。「(今後も)チャンスが、なかなかないと思うんだよね」。5月28日の雨天中止で訪れた千載一遇の機会。チームの勝利を最優先に考えながら、プロ野球界では半世紀ぶりとなる起用法を決断した。
この日の大谷を「大谷選手は頑張りましたけど、大谷投手は厳しかった」と評した。今後はDH(指名打者)制のあるリーグ戦に戻る。DHを外して、本格的な二刀流の実現には「自分でつかまなきゃダメ」と、さらなる成長を期待する。指揮官が投打に進化を認めた時、歴史的な瞬間がやってくるかも知れない。【木下大輔】



