異例ローテで大谷を包囲せよ!

 首位ロッテがリーグ戦再開の日本ハム4連戦で、3日連続左腕を先発させることになった。“二刀流”挑戦中の相手ルーキー大谷は、右投手相手時の打率3割5分9厘に対し、左腕には6打数無安打。「左に弱いらしいね」とチェックした伊東勤監督(50)は「打たれたら罰金!

 それくらいの覚悟でいってもらう」とハッパを掛けた。

 送り出すのは、明日22日からエース成瀬、藤岡、古谷の3人だ。もともと成瀬の次は大嶺で右→左→右→左のジグザグローテだった。しかし大嶺が再調整で17日に登録抹消。そこへ交流戦限定で中継ぎだった藤岡が先発復帰した。珍ローテはいわば偶然の産物だが、“金の卵”封じには持ってこいというわけだ。

 先陣を切る成瀬は、QVCマリンで調整を行い「もちろんインサイドを攻めないといけない。1発もある打者なので警戒します。ダメなら素直に罰金払うしかない(笑い)」と不敵な笑みを浮かべた。藤岡も「復帰戦で打たれたらイメージ悪いので」と1本も許す気はない。古谷は今カードから昇格だが、5月30日のイースタン・DeNA戦で無安打無得点試合を達成するなど好調を維持している。

 交流戦で主軸に座った大谷は、今回も野手で出場する可能性が高い。ロッテ投手陣とは公式戦初対決となるが、「最初が肝心。若い選手は1本打つと乗るからね。遠慮してたらプロ失格」と伊東監督。“罰金”の金額を問われ「いや、冗談だよ」と笑い飛ばしたが、左腕トリオへかける期待は本物だ。【鎌田良美】