<フレッシュオールスター:全ウ1-7全イ>◇18日◇秋田

 賞金スルリ…。阪神西田直斗内野手(20)は全ウ唯一の得点となる適時打を放ったが、優秀選手賞は逃した。受賞を信じていた西田はガックリと肩すかしを食らったが「1軍のオールスターで狙います」。試合は全イが快勝し、通算成績を18勝27敗5分けとした。

 打球が一、二塁間を破った瞬間、西田は確信していた。「これはもらったやろ」。6回1死三塁で、全ウ唯一の得点をたたき出すタイムリー。表彰を手中に収めたと信じていた。

 全イが快勝し、直後の表彰式。西田は急いでベンチ裏に戻り、ユニホームを着替えた。表彰台に上がるため、身だしなみを整えた。今か今か。名前が呼ばれるのを待った。最後の4人目、西田はじりじりと、表彰台に向け体を前に進めた。ところが、最後に呼ばれたのはソフトバンク東浜。表彰選手に西田の名前はなかった。賞金を取らなければならない理由があった。大阪から応援に駆けつけていた母芽生さん、姉侑香さんが予定していた秋田への飛行機に乗れず、急きょ仙台行きに変更。仙台からは陸路、秋田に向かっていた。思わぬ出費を取り返すため、孝行息子はバットで応えた…つもりだったが、かなわなかった。

 それでも西田は、すぐに立ち直った。「上のオールスターで狙います」。大きな目標を立て、奮い立った。優勝争いする1軍戦力になるべく、前だけを見つめている。【山本大地】