<阪神1-2広島>◇13日◇京セラドーム大阪
阪神ランディ・メッセンジャー投手(32)が気の毒な連敗だ。1週間前は8回ゼロ封も9回サヨナラ負け。京セラドーム大阪では、1回に浴びた丸のソロが致命傷。今季最多12三振を奪いながら、8回2失点でまたまた負け投手だ。防御率はがんがん下がるが黒星だけがかさむハードラック。どちらも天敵、前田健との投げ合いで、勝つには永遠のゼロを刻むしかないのか。
またも、むなしさだけが募る夜になった。メッセンジャーの孤立無援は1週間たっても変わらなかった。必死に力投する姿がはかなく映る。追い込むと長身助っ人の独壇場。150キロ超の直球、落差の鋭いフォークなどで、広島打線のバットは面白いように空を切る。昨年9月5日巨人戦以来、自己最多タイの12奪三振。8回2失点の好投。それでも勝てない。
「内容どうこうよりも負けてしまったのが一番。過去2試合、今日も含めて自分の仕事ができたとは思わない。試合に負けたからね。2球の失投が試合を決定づけたと思うと、本当に悔しいよ」
広島のエース前田健と2週連続で顔を合わせた。投手戦が濃厚な対決で、先制点を許すのが最大のタブーだ。1回につまずく。2者から三振を奪った後、丸へのカウントは3-1。不利な流れからフルカウントに持ち込んだが、直球が魅入られたように真ん中へ。強振され、バックスクリーンへの先制ソロを浴びた。2回以降は4者連続奪三振、3者連続奪三振が、それぞれ1度のKラッシュ。それでも劣勢。7回には2死一、三塁で倉に外寄りスライダーを左前に運ばれる。2点目を失い、力尽きた。
和田監督も「点を取る雰囲気がなかったから踏ん張りきれなかったんだろう。もう少し打線が何とかしてやれば、メッセも踏ん張れたんやろうけど」と首をひねった。1週間前、6日のマツダスタジアムでは8回無失点も無援で、9回にサヨナラ犠飛を浴びた。打線はまた沈黙。悲劇は繰り返された。
32歳の誕生日だった。出身地、米ネバダ州の「NEVADA」とプリントされた青いTシャツを着て自らのルーツに感謝した。客席ではベネッサ夫人ら家族が見守り、虎党が奏でるバースデーソングも流れた。
「2年前の誕生日は神宮でひどい試合(1回2/3で5失点)だったよ。それに比べれば、いい投球をできたと思う。でも負けてしまったからね…」
今季126奪三振を積み上げ、タイトル争いのトップを快走する。この日もメジャーのスカウト陣が視察に訪れて、契約の切れる今オフの注目は増す一方だ。手応え十分の安定感。白星だけが足りなかった。【酒井俊作】



