日本ハムが、今秋のドラフト会議で指名する1位候補を、即戦力投手に絞ったことが19日、分かった。この日、栗山英樹監督(52)も出席のもと、都内でスカウト会議を開き、約80人をリストアップした。1位指名候補は「5、6人」(山田GM)だが、九州共立大・大瀬良大地投手(4年=長崎日大)ら、すべて投手で占められているもよう。

 チーム状況を考慮した補強戦略だ。昨季のMVP左腕・吉川が、ここまで6勝11敗と大不振。開幕投手を務めた武田勝も6勝5敗と勝ち星が伸びず、また完投が少ないことで、救援陣の負担が大きくなっている。さらには、一昨年1位指名した菅野(現巨人)の獲得に失敗。昨年の1位・大谷は投打「二刀流」に挑戦しており、近年は即戦力投手を獲得できていない事情もある。

 前回に引き続き、試合の合間を縫って出席した栗山監督も「先発投手の安定というのは、今の現場でもそうだし、3年、5年先を考えても大事。(補強を)お願いしました」と、球団フロントとの考えは一致している。