周平がNO・9で顔になる。来季3年目を迎える期待の中日高橋周平内野手(19)の背番号が31から9に変わることが24日、分かった。遊撃に本格コンバートされ、巨人入りが決定的な井端の穴を埋める成長が期待される。チームの顔として、今季まで野本が着けていた1桁「9」を背負って、遊撃のレギュラー定着を狙う。

 期待の表れだ。高橋周が発奮材料を手に入れた。秋季キャンプが終了したこの日、背番号が入団から2年間背負った31から9へと変更されることが判明した。この日で背番号31ともお別れ。「心機一転、頑張ります!」。短い言葉に決意を込めた。

 これ以上ないエールだ。落合GMによる背番号変更で、来季4番打者候補の平田が40→6、森野も30から入団時に背負った7となる。来季の1桁番号には2=荒木、5=和田、7=森野、8=大島と野手としてチームの看板選手が数多くそろうことになる。ここに仲間入り。昨季まで9の野本は31への変更が濃厚だ。

 チームの顔になり得る存在として認められた。来季は井端の抜けた遊撃への本格コンバートが決まっている。再出発の秋季キャンプは腰痛で出遅れたが、守備中心のメニューをこなしてきた。同時に持ち味の打撃も進化させている。「(投手方向に)突っ込んでしまうと、ボールと衝突するようになってしまうので」。呼び込んで自らのタイミングで打つことのできるよう、悪癖修正に努めた。

 退団し巨人入りが決定的で来季は敵となる井端とは昨オフ、自主トレをともにさせてもらった。「井端道場」で打撃を中心にプロの心得を説いてもらった恩義もある。数日前に電話で話したという。「『ケガすんなよ』と言ってもらいました」。エールをもらった。成長し、中日の9番=高橋周と周囲に認めさせることが恩返しにもなる。

 毎日外が真っ暗になる午後7時過ぎまで練習漬けとなった秋季キャンプも打ち上げ。「守備もはじめにくらべれば良くなった。オフも1日1日を無駄に過ごさないようにしたい。とにかく試合に出ないと数字はついてこない」。押しも押されもしない主力への道を高橋周が背番号9で歩む。