師弟合体で、常勝ハムのDNAを受け継ぐ。日本ハム中島卓也内野手(22)が13日、同じ福岡出身で師と仰ぐ元日本ハム田中賢介内野手(32=ジャイアンツFA)との合同トレーニングに強い意欲を示した。この日、偶然にも札幌市内の室内練習場で再会。田中が札幌に滞在する間、同じ二塁手の大先輩からノウハウを学んで来季に生かしていく。

 日本ハムの新旧二塁手が、偶然の再会を果たした。札幌市内の室内練習場。打撃練習やダッシュなどの自主トレーニングに汗を流した中島が、帰り支度を始めた時だった。突然、室内練習場に「ロスから来ました」と、真っ黒に日焼けした田中が登場。年明けには沖縄・宮古島で一緒に自主トレを行うなど、プロでのイロハを教えてくれた師匠との約1年ぶりの再会に、中島の目が輝いた。

 しばらく田中が札幌に滞在することを知ると「いろいろな話を聞いてみたい。賢介さんが二塁を守っていた時、日本ハムはどういう野球をやっていたのか?

 どうすれば、チームが勝てるのか?

 アメリカでのことも聞いてみたい。内容の濃い日々が送れそうです」。10年まで5年連続で二塁手のゴールデングラブ賞を獲得し、主力としてチームを4度のリーグ制覇に導いた先輩と過ごす時間に、胸を躍らせた。

 そんなかわいい後輩に、田中も「久しぶりに会ったので、うれしいですね」と表情が緩んだ。「(日本ハムの)映像はほとんど見ていないし、たまにインターネットで記事を読むぐらい」と言いながらも、今季最下位に沈んだ古巣を気にかけている様子。日程が合えば、自分の経験を惜しみなく若い力に注ぐつもりだ。【中島宙恵】