楽天がヤンキースからFAとなったケビン・ユーキリス内野手(34)を獲得することが20日、分かった。今季は腰の故障もあり28試合の出場にとどまったが、メジャー通算1053安打、150本塁打。日本一連覇へ、実績十分な大物を手に入れる。

 楽天は、不動の三塁手だったマギーがメジャー復帰。1年で退団し、後釜を探していた。ユーキリスは、00年代後半にレッドソックスの主力として活躍した。08年には、168安打、打率3割1分2厘、29本塁打、115打点。いずれも自己ベストの成績を残し、ファン投票でもっとも活躍した打者を選ぶハンク・アーロン賞に輝いた。

 選球眼の良さも有名で、06年には91四球。ギリシャ系の姓を持つことから、03年にアメリカでベストセラーとなった「マネー・ボール」では、著書のマイケル・ルイスが「四球のギリシャ神」と命名。当時は、まだマイナー選手だったが、出塁率の高さから、アスレチックスのビーンGMが注目した選手として紹介されている。本職は三塁だが、07年には一塁手としてゴールドグラブ賞。攻守ともに、マギーの穴を埋めるのに申し分ない。メジャー通算434本塁打のジョーンズとのクリーンアップは、話題を呼びそうだ。

 レンジャーズからFAとなったトラビス・ブラックリー投手(31)の獲得も決定。連覇を狙う来季の陣容が整ってきた。