阪神首脳が2月の沖縄キャンプ中に新外国人マウロ・ゴメス内野手(29)と日本で成功するための対策も含めた「G会談」を予定していることが21日、分かった。近年は成功した助っ人野手はマートンだけ。“不発”に終わらせない傾向と対策が必要というわけだ。

 新4番として期待されるゴメスは夫人の出産のために沖縄キャンプ合流が遅れることが決定的。中旬までには合流できる見通しだが、球団関係者によれば、沖縄合流後、フロントと可能ならば現場首脳も交えて、会談の場を持つことが予定されているという。広い本拠地に加え、開幕直後の5月から交流戦が始まるため、ボール球になる変化球を振らせるセ・リーグ投手に慣れる時間が少ない。長打力はあるが、三振も多いという典型的なホームラン打者のゴメスにとっても失敗のリスクがあるという。それだけに開幕30試合は猶予期間と考える現場との相互理解も得たいという。

 「ある程度、三振するのは仕方がない。開幕から30試合は、見てあげることが大事だと思う」

 オマリー打撃コーチ補佐に加えて、南球団社長、中村GMら球団フロント、そして、時間が許せば和田監督ら現場首脳も。来季の鍵を握る新大砲をサポートすべく「G会談」が行われる。

 ◆マウロ・ゴメス

 1984年9月7日、ドミニカ共和国生まれ。03年レンジャーズと契約。10、11年ブレーブス傘下を経て12年レッドソックスに移籍後メジャー昇格し、37試合で2本塁打、17打点、打率2割7分5厘。昨年4月にブルージェイズ傘下、同9月にナショナルズ傘下に移籍。昨年11月、推定年俸85万ドル(約8925万円)の1年契約を結んだ。188センチ、104キロ。右投げ右打ち。<阪神近年の期待はずれ外国人野手>

 ◆フォード(08年)シュアな打撃と俊足に期待。ところが15試合で2割2分9厘、1本塁打と低迷し、16試合目の4月16日広島戦(甲子園)で先発落ち。以後もレギュラー確保はならず、7月21日に3度目の2軍落ち。そのまま退団した。

 ◆メンチ(09年)メジャー89本塁打の大砲候補。開幕7試合で1割4分8厘と不振で、好機に凡打を連発。8試合目の4月11日巨人戦(東京ドーム)で早くもスタメンから外れた。結局15試合で0本塁打。業を煮やした球団は、前西武のブラゼル獲得に踏み切った。

 ◆コンラッド(13年)

 両打ちの4番候補。右でも左でも快音は響かず、開幕17試合目の4月18日巨人戦(東京ドーム)でスタメン落ち。球団初となる外国人野手の在籍中0打点という珍記録を残し、退団した。