松井裕にしゃべくり指令だ。楽天のドラフト1位松井裕樹投手(18=桐光学園)が1月31日、キャンプ地の沖縄・久米島に到着した。新人で唯一1軍スタートとなった左腕は、昨季の新人王則本と同部屋になり、「1年目にあれだけ活躍した方。生活面や寮での過ごし方、技術面を聞きたい」と弟子入りを志願。星野監督からは会話を多くし、コミュニケーションを深めることを説かれた。

 松井裕は記者に囲まれ質問に答える則本の姿を食い入るように見つめた。宿舎到着後には報道陣の求めに応じ、肩を組んで記念撮影を行うなど早速コミュニケーション。「野球の話や今後の予定を教えてもらいました」と物おじせずに学ぶ意欲は満々の様子だ。

 前日に星野監督は「則本も松井もよくしゃべる。松井は受け答えがしっかりしているから頑張って欲しい」と“しゃべくり指令”を出した。チームになじむため、遠慮せずに聞くことを求めた。指導係の則本も何でも教えるとし、「タイムテーブルが大変。先輩より早く練習場にいないといけない。自分は20分前に着いていた」と昨年の経験から生活面の指導を誓った。

 松井裕は「時間はたくさんあるので、ゆっくり聞いていきたい」と話す。キャンプを心優しい先輩と乗りきっていく。【島根純】