<オープン戦:オリックス3-5DeNA>◇4日◇京セラドーム大阪

 キヨシ、悩んじゃう!?

 DeNAの尚成投手(38=ロッキーズ3A)、阪神からFA移籍した久保康友投手(33)、ベテラン三浦大輔投手(40)が4日、オリックス戦にオープン戦初登板した。新戦力とベテランそれぞれが持ち味を発揮。課題の先発陣に光明が見え始め、中畑清監督(60)も開幕ローテ6人の選択に頭を悩ますことになりそうだ。

 中畑監督にとっては、初体験のうれしい悲鳴だ。過去2年は何とかひねり出してきた開幕ローテーション。それが今年は正反対。尚成、久保、三浦の仕上がりを確認し、「答えを出し続けてくれれば、悩みは大きくなるね。(開幕ローテ)6人の選択が難しくなっちゃう。一生懸命考えて、最善の選択をすることになる」とうなずいた。

 頭を悩まし続けてきた先発陣に、手応えを感じ始めている。筆頭が新戦力の2人だ。日本復帰初先発で、3回を1失点にまとめた尚成には「自分の間合いとリズムでしっかり答えを出してくれた」。前回の韓国・ネクセンとの練習試合では封印したチェンジアップを使い、最少失点に切り抜けたベテランをたたえた。実戦初登板で1回限定だった久保については、2死から縞田に与えた四球に言及。「あれはわざとか?

 その後の打者を計算したかのような投球で三振。あれが出来るのはすごい力を持った投手。期待感が膨らむね」と、ほおを緩めた。

 自慢の打線は健在だけに目指すのは「守れる野球、投手力のある野球」だ。試合前には、オープン戦の目標に勝敗でも打率でもなく、チーム防御率を挙げた。「オープン戦といえども、ここでちゃんとした数字を残せれば、シーズンに手応えを持って入れる」。先頭からすべて初球を打たれる3連打で2失点の2番手三浦も修正力の高さをみせ、同監督も「3球で2点。サンキューじゃない!

 慌てるぞ。ただ心配したけど答えを出してくれてホッとした」と冗談を交えながら評した。若手の三嶋、井納、新助っ人右腕ギジェルモ・モスコーソ(30=ジャイアンツ)、さらには加賀、加賀美らも控える。

 今は青写真通りに進んでいる。これまでなら有頂天でまくし立てるだけだったが、そこは3年目。「こんなにうまくいく流れはないから」と引き締めた。【佐竹実】