<オープン戦:オリックス3-1阪神>◇23日◇京セラドーム大阪

 オリックス森脇浩司監督(53)がオープン戦最終戦でサプライズオーダーを組んだ。前日4番の糸井を2番で起用。谷も3番に引き上げ、5番まで重量感のある打者を並べた。「選択肢のひとつだ。相手を見て、コンディションを見て、いかに狙った試合運びができるか、計算してやっていきたい」。指揮官は、かつて日本一に導いた故仰木監督の「猫の目打線」の復活をにおわせている。その意思表示とも言える打線だった。

 得点に結びつかなかったが、初回から重盗をしかけた。3回には2番糸井が右翼フェンス直撃の三塁打で出塁。谷の適時打で勝ち越すなど2得点。打線がつながった。「最初から襲いかかっていく考えがある。終わってみたら、(開幕戦の)3月28日だけだった、となるかもしれないけど…」と不敵に笑った。

 キャンプから糸井ら主力が故障で出遅れ、チーム作りが不安視された。ここに来て、メンバーがそろい、打線のバリエーションも豊富になってきた。多くの役割を求められる糸井は「監督さんがいろいろ考えているので、それに対応できるようにやっていきたい」と前向きにとらえた。何通りのオーダーが誕生するか。5位からの躍進に固定観念は不要だ。【田口真一郎】