<楽天12-0日本ハム>◇18日◇コボスタ宮城

 日本ハムが投手陣の11与四球の大乱調で大敗した。先発吉川光夫投手(26)が楽天打線に自己ワースト7四球を献上し、4回途中5失点で降板。続く矢貫俊之投手(30)も2度の押し出し四球と乱れた。チームの11与四球は5年ぶり。今季ワースト12失点で連敗を喫し、借金1となった。

 チームバスが球場を後にしても、日本ハム首脳陣のミーティングは続いていた。先発吉川の自己ワースト7与四球が招いた大敗。栗山英樹監督(52)は、背信を繰り返す開幕投手を、そして自分を、責めた。「みんなが見ていた通り。ダメなものはダメ。はっきりしている。でもオレが、なんであいつの力を引き出してあげられないんだって…。ずっと考えてた」。4回途中5失点。4戦連続勝ち星ナシ。事態は、深刻化した。

 失点がなかった序盤から、リズムは悪かった。この日から、昨季と同じワインドアップの投球モーションに戻したが、1回から2人の走者を背負い、2回は2つの四球と安打で無死満塁のピンチを招いた。3回も塁上はすべて埋まった。四球の走者を安打でかえされる展開。吉川は「力不足の何ものでもない。今日に関しては、全部できなかった。情けない」とうつむいた。

 8、9人でまわす変則ローテーションの中でも、軸となる吉川は中6日で固定されてきた。だがいよいよ、岐路に立たされた。栗山監督は、2軍降格の可能性も否定せず「いろいろなこと、すべて含めてじっくり考えます。何か手を…、何かしなきゃダメだ」と、ローテ再編を示唆した。

 チームの11与四球は5年ぶり。今季ワースト失点で、2度目の0封負けとなった。連敗で再び借金1の4位に転落。なにより数字以上に、暗い影を落とす1敗になった。【本間翼】

 ▼日本ハム投手陣が11四球を献上。10与四球は昨年9月22日楽天戦(札幌ドーム)などで記録しているが、与四球11個は09年9月20日オリックス戦(京セラドーム大阪)以来。当時は先発ダルビッシュが腰の張りもありプロワースト7与四球だった。