<ヤクルト5-2阪神>◇3日◇神宮

 ウラディミール・バレンティン外野手(29)が打てなくても、ヤクルトは勝てます!

 主砲が10試合連続ノーアーチとなったが、脇役たちが阪神能見にこつこつ襲いかかった。代打飯原の決勝適時二塁打以外の10安打は単打。同点の8回に打者10人で4点を奪って接戦を制した。真中打撃コーチは「みんながつないでくれた」と全員攻撃を喜んだ。

 バレンティンのバットは眠ったまま。そのうえ、「悪癖」も出た。5回2死一、三塁では、空振りした際にそのまま左手1本で持ったバットが弧を描いて捕手鶴岡の頭部を直撃した。この「捕手ゴツン」は、60本塁打の昨季不振時にも、振りが大きくなって打撃が崩れかけている時に見せていた。

 そんな嫌な雰囲気を全員で振り払った。8回に2点適時打を放った荒木が、ナインの思いを代弁する。「バレンティンが打てないときはみんなでカバーして、あいつが1発でるまで待ちたい」。そんな思いを感じてか、本人も左足痛を抱える中、8回に代走を送られるまで、全力疾走を怠らず、スライディングキャッチでの美技も魅せた。無安打にも「足は大丈夫」と笑顔だった。10勝に到達したばかりだが、今後の戦い方が見える一戦だった。【浜本卓也】