<中日5-9巨人>◇3日◇ナゴヤドーム

 9連戦初戦に先発した中日岡田俊哉投手(22)がいきなりの背信投球だ。1回から6安打を浴び、大量6失点。1点差に迫った2回には先頭長野に右越え弾を浴びるなど散々な内容だった。首脳陣はピリッとしない左腕の配置転換も検討。次回は中継ぎ登板する可能性も浮上した。チームは5連敗で借金は最大の5と膨らんだ。

 9連戦の初戦、初回にドカンとやられた。悲劇は1回2死。カウント0-2まで追い込んだ場面から始まった。先発岡田が投じた直球を長野に右前に運ばれると、この回6長短打に2四球と、幕を引く前に6点を失った。すぐに5点を返してもらった2回には先頭長野に右越え弾を浴び、反撃ムードをかき消した。

 今季最多の3万7997人の観客の前で試合をぶち壊した岡田は「結果がすべてです」と声を絞り出した。3回10安打8失点。1回と2回。2度も先発としての信頼を失ったのだ。

 「ご覧の通りです」-。谷繁元信兼任監督(43)の声は怒気を含んでいた。ヤクルト、DeNAの下位に1勝4敗と負け越して名古屋に戻ってきた。上位3チームの巨人、阪神、広島と続く9連戦。大事な初戦だったはず。さあ、これから。それがよーいドンでめった打ち。しかも四球が絡む最悪の内容に指揮官も「やらなきゃいけないことがいっぱいあるということです」と厳しい口調になった。

 試合後に首脳陣が岡田の処遇を検討した。次回は中継ぎ登板させて再生するプランも持ち上がった。ただ9連戦が始まったばかり。先週には大野が2軍落ちし、ただでさえ先発が駒不足。簡単に判断できない、苦しい台所事情もある。

 チームは今季初の5連敗で借金は5。谷繁兼任監督は「若い選手がやっていかないといけない」。惨敗スタートを引きずるわけにはいかない。【桝井聡】