<ヤクルト5-2阪神>◇3日◇神宮

 痛すぎる…。阪神はヤクルトに競り負け、さらにリードオフマン上本博紀内野手(27)が離脱危機に陥った。4回裏、打球処理の際に右手親指を負傷。5回から交代し、検査のため病院へ直行した。開幕3戦目に大けがを負った西岡に代わり、ここまでチームを引っ張ってきた選手会長も、また負傷…。3位に転落し、9連戦は波乱の幕開けとなった。

 ダブルショックな黒星になった。ベンチからクラブハウスへと続く敗者の行進。スタンドから和田監督や能見へ叱咤(しった)激励が飛ぶ中、チーム初安打を放った上本の姿はなかった。5回に退いた選手会長は、そのままトレーナーとともに都内の病院へ直行。右手を痛め、プレー続行が不可能な状態に陥っていた。

 和田監督

 指を突いて、スロー(送球)に支障がある。無理はさせなかったけど。親指…。

 4回の守りだった。雄平の正面へのライナーを、グラブではじいた。ボールはそのまま中前へ(記録は失策)。上本は転がった打球を追った際、人工芝に右手を置いて体を支えた。打球が直撃した可能性もあるが、その時に親指を突いて負傷したと思われる。そのまま出場を続けたが、時間を追うごとに痛みが増してきた。利き手のため、送球するのが難しくなった。

 「代役」とは失礼なほどの活躍を見せてきた。開幕3戦目の3月30日巨人戦、西岡が肋骨(ろっこつ)骨折などで離脱した。上本は4月1日中日戦から「1番二塁」で先発出場。するとリーグ7位の打率3割3分6厘をマークし、得点は同2位の28を残している。4月10日DeNA戦ではサヨナラ打を放った。持ち前の思い切りのいい走塁も見せて、切り込み隊長としてチームを引っ張ってきた。

 突き指でも数日は腫れがひかない。最低でも数試合の出場は厳しいと思われる。さらに「骨に異常がないか」の検査次第では、最悪の状況になる可能性も残る。万が一に骨折となれば、本人だけでなくチームにとっても痛い。

 和田監督

 まだ分からないけどね。その時は誰かカバーしていかないといけないし。そうなった時は、また次の手を考えていかないとね…。

 この日は坂が交代出場した。西岡に続き、上本にも訪れてしまった離脱の危機。勝てば首位広島にゲーム差なしに迫る好機を逃し、3位へ転落した。9連戦の初戦で、いきなり出ばなをくじかれた1敗。好調な虎に、真価の問われる戦いが待っている。【近間康隆】

 ▼上本はここまでセ7位の打率3割3分6厘。先発出場した28試合中27試合で出塁(安打または四死球)。28得点は鳥谷31得点に次ぎセ・リーグ2位。20四球はセ3位、出塁率4割3分6厘は同4位と、安定感のある打撃を続けていた。

 なお、今季阪神の先発二塁手は、上本(28試合)西岡(3試合)の2人のみ。西岡の加入した昨年の二塁スタメンは、西岡(108試合)坂(20試合)上本(11試合)黒瀬(3試合)荒木(2試合)の5人。

 ◆西岡の負傷

 3月30日の巨人戦(東京ドーム)の2回、打球を追い前進してきた右翼福留と激突し、後頭部を地面に強打。救急車で搬送された。鼻骨骨折と左肩鎖関節脱臼、左右肋骨骨折などの重傷。4月30日にようやく水中歩行などのリハビリを開始。復帰のメドは立っていない。