<ヤクルト5-2阪神>◇3日◇神宮
阪神の主砲マウロ・ゴメス内野手(29)がド迫力の激走で同点劇の主役を張った。7回、1点差を追う展開だった。先頭で打席へ。木谷の直球を打ち砕くと中堅に大飛球が舞い上がる。あと40センチもあれば柵越えしていた打球はフェンスを直撃。中堅上田が体勢を崩している間に巨体を揺らして三塁に向かう。
「あのあたりは迷いがなかった。三塁打にしたい気持ちだったよ。打球を見て跳ね具合から、自分でも行けるなと思ったんだ」
本塁打にならなかった未練などない。1点を奪う執念に満ちていた。最後は三塁目前で倒れ込むようにヘッドスライディングし、両腕でベースをつかんだ。来日初の三塁打で無死三塁の絶好機を築き、今成の同点打を呼んだ。
試合終盤になるほど勝負強くなる特長は5月になっても変わらない。3打席目の快音が、この日の初安打だった。「あの状況で、何とか塁に出て同点に追いつくことができたからね。また明日、切り替えてやっていきたい」。ヤクルト戦は7試合で28打数12安打、打率は対戦5球団で最高の4割2分9厘の好相性。ツバメキラーぶりが頼もしい。何より、チームの勝利を思う気持ちが、赤土にまみれた泥だらけのユニホームに表れていた。【酒井俊作】



