<ヤクルト5-2阪神>◇3日◇神宮
4度目のピンチをしのぐことはできなかった。阪神能見篤史投手(34)が同点の8回に崩れ、託された9連戦初戦を白星で飾ることは出来なかった。7回1/3を投げ10安打5失点。1-1の8回に4点を集中され無念の途中降板。今季2敗目を喫した。
悲劇の8回だった。先頭打者に内野安打で出塁をゆるし、犠打で1死二塁。4番バレンティンを迎えると、マウンドに歩み寄った中西投手コーチと確認し、敬遠で次打者との勝負を選んだ。だが代打飯原への2球目、外角へのスライダーが浮いた。右方向へ上がった打球は風にもあおられ、福留の頭上を越える。適時二塁打で決勝点を許した。
「風も計算しながらね。いろいろ考えながらだけど。序盤に崩れるより、飛ばしていった方がいいので」
序盤から右打者の内角に果敢に投げ込み、早いカウントからフォークをまじえた。鶴岡に導かれ、7回までは3度先頭打者を出しながらも粘った。だが試合終盤での痛恨の失点。能見は野球の格言を持ち出し、反省の言葉を並べた。
「ピンチは(1試合で)3回くるというなかで、4回目だからね。しのいで来ていたんだけど」
7回終了時点で99球を投じていたが、8回は先頭打者として打席に立った。首脳陣の続投の決断に応えることはできず、自身5連勝も消えた。援護にも恵まれなかったが、エースに言い訳はない。能見は最後まで表情を変えることなく、バスに乗り込んだ。【池本泰尚】



