<ヤクルト1-4阪神>◇4日◇神宮
プロ18年目の経験が凝縮されていた。代打新井貴の凡退後の7回2死二塁。阪神関本賢太郎内野手(35)は覚悟を固めた。「2人で1点を取らないといけない監督の考えだから、何が何でも、という気持ちでいた」。迷いはない。ナーブソンの初球チェンジアップを打ち砕くと、中堅上田の頭上を越えていく。
「やったことがない相手なので、どんどんいかないと。初対戦の投手はどんどんいくのが鉄則。初球をファウルにならず良かった」。苦戦していた助っ人左腕から、値千金の勝ち越し適時二塁打を刻んだ。
チームにとって試練の一戦だった。西岡の負傷離脱後、1番二塁で活躍していた選手会長の上本が前日3日に右手親指を骨折して抹消されていた。首位広島と並んで両リーグで20勝一番乗り。和田監督も「シーズンで第1回目の踏ん張りどころだと思っていた。(関本は)打席に立つのも間が空いたが、ずっとそういうポジションでやっている。大したものだ」と胸をなで下ろした。
ヒーローインタビューは今季初勝利の鶴に譲った。関本は「辞退した」と笑う。スポットライトは当たらなくても、勝負強い35歳の前選手会長の存在感は際立っていた。ベテランが元気なチームは、やはり強い。【酒井俊作】



