<ヤクルト1-4阪神>◇4日◇神宮

 最後はやはりストレートだった。1点差の8回2死、雄平には4球すべて直球で勝負した。スピンの利いた剛球にバットが空を切った。史上137人目、通算1000奪三振の勲章だった。

 「最後はこだわらせてもらいました。開幕前から(記録のことは)知っていたんでね。長くやっていればいいこともありますね」

 02年オフ、投手の生命線である右肩にメスを入れた。通常、技巧派に転身する投手が多い中、阪神福原忍投手(37)は剛球投手であり続けている。その生き様が自ら「こだわった」という最後のストレートに凝縮されていた。

 「まあ、運がよかったんじゃないですか」

 手術後の苦労話は笑みで隠した。修羅場をくぐった男の風格が漂った。

 16年目の今季も勝利の方程式、セットアッパーを担う。チームトップの15試合に投げて、11ホールドポイントもチーム最多。防御率1・88。この日も7回の安藤、9回の呉昇桓とともに緊迫感のある勝ちゲームを締めくくった。福原の剛球は、まだまだうなりを上げ続ける。【鈴木忠平】