<ロッテ2-5楽天>◇9日◇QVCマリン
楽天則本昂大投手(23)が、苦しんで苦しんで4勝目をマークした。抜けるスライダーの制球に苦心しながら、6回に122球を費やし、6安打4三振3四球の2失点に抑えた。自身3試合ぶりの勝利で、4勝3敗と白星先行となったが、試合後の本人に笑顔はなし。反省点の多い1勝となった。
自身3試合ぶりの勝利。敵地で勝つのは開幕以来だった。それでも、則本の顔は、勝者の顔ではなかった。球場から帰りのバスに乗る道では「全然ダメでした。調子自体は悪くはなかったんですが、AJが打ってくれたのに、点を取ってもらった後に、すぐ失点してしまって。試合の良い流れを作れませんでした」と、自分を責める言葉のオンパレードだった。1回、3回。ともに援護の直後に失点した。負けた過去2試合も似たパターンだった。白星を喜べない内容だった。
スライダーが抜けた。試合前のブルペンから、その傾向は出ていたという。ボールが多くなり、投球が窮屈になる。球数は増え、試合のリズムも悪くなる。試合後の星野監督も「ちょっとフォームを考え直さないとアカン。次は1週間あるやろ。あれだけ先に点取ってもらって、サブ(福山)に2回投げさせたらアカン」と、楽々勝たなければならない試合だったと苦言を呈し、さらに、修正が必要と言った。佐藤、森山両投手コーチから、フォームの修正点を指摘されたと則本は言う。「力の入れ方」に問題があったことは本人も認めた。次回までの課題ができた。
エースになって欲しい。周囲の期待は大きい。則本も、その期待に応える自覚を持っている。ちょうど、星野監督は、試合前に報道陣に語っていた。「状態は、むしろ去年よりもいいんだ。でも、相手も、くせや、配球を研究してくる。いつまでも150キロでバンバン行けるもんじゃない。若いころから少しずつ、頭の中だけでも切り替えていかないといけない」。新しい球種や配球など、敵の研究を上回る進化を続けないと、真のエースにはなれないと指摘した。期待の分だけ、自然と要求も大きくなる。
ともあれ、則本は4勝3敗と貯金を「1」とした。貯金を作るのがエース。まずは、この日を第1歩としたい。【金子航】



