<阪神2-4巨人>◇9日◇甲子園

 エース能見篤史投手(34)が突如、崩れた。1-1同点の7回だった。先頭阿部には1球もストライクが入らない四球。6番ロペスには左翼線への二塁打を打たれ1死二、三塁のピンチを迎えた。一塁ベースが空いている状況で長野との勝負を選択し、三遊間を抜ける勝ち越し打。さらに代打井端の内野安打、坂本にはセンターへ犠飛を打たれた。勢いづいた巨人打線を止めることができなかった。

 「先頭のフォアボールがね。(長野との対決は)勝負は勝負だから」

 5回2死までパーフェクト。15人目の打者ロペスに右前打を許したが、二塁さえも踏ませず5回を59球で投げ終えた。巨人戦2戦連続完封もちらつく中、6回に連打で同点とされ、ゲーム終盤に決定的な3失点。中西投手コーチは「巨人打線の狙い球が真っすぐから変化球に変わっていた」と分析した。魔の7回、それまで直球を振っていた巨人ナインのバットが止まりだしていた。

 ロペスの二塁打は、追い込んでから低めに落ちるフォークを拾われた。勝負した長野にも変化球を狙われた。初球の直球を見送られ、2球目の内角低めフォークを打ち返された。坂本の犠飛もやはり変化球。チェンジアップだった。

 4月12日の巨人戦は9回完封勝利で、10失点KOされた開幕戦の雪辱。今季3度目の伝統の一戦で、1勝2敗とまた黒星が先行した。前回登板の3日ヤクルト戦は8回途中5失点で降板。自身も4連勝後の2連敗となり、口数少なくクラブハウスに引き揚げた。【宮崎えり子】