青空の下、ロッテ伊東勤監督(51)が原点回帰を宣言した。10日、QVCマリンでの練習前、グラウンドに選手を座らせる、穏やかに話し始めた。「もう1度、原点に返ろう。明日から、去年に戻ろう。俺たちは、そんなに強くない。個々ではなく、束になって戦おう」。弱者の戦い方に戻り、チームとして取り組む意思を選手に伝えた。

 約5分間の話の中で「打線にお願いがある」と言って、今季ここまでやってこなかったことを取り入れる構えを見せた。その1つがクリーンアップでも右打ちや小技のサインを出すことがあるということ。「えっ、ここで?

 と思わないでほしい」と、心の準備を促した。そして「このチーム状況でもこの位置にいる。チャンスはある」と、鼓舞することも忘れなかった。

 仕切り直しの一戦は、阪神藤浪の攻略が課題になる。藤浪は右打者の被打率が1割6分9厘で、左打者だと2割8分ということもあり「左を並べようと思う。ブラゼルを使う」と話した。ここまで交流戦14試合で先制したのはわずか2試合。まずは、その流れを断ちきり、束になって藤浪を引きずり降ろす。【竹内智信】