不調で2軍調整中の日本ハム吉川光夫投手(26)が、後半戦から先発ローテーション復帰のプランがあることが20日、分かった。25日のイースタン・リーグDeNA戦(平塚)で降格後初の実戦登板が内定。2イニング予定で、その後は1週間に1度のペースで登板を重ねる見込み。順調なら、7月21日オリックス戦(京セラドーム大阪)から始まる後半戦に合わせ、今季開幕投手が先発の一角に再び名を連ねそうだ。

 1軍復帰への道筋が、やっと見えてきた。1勝4敗、防御率6・40と浮上の兆しが見えないまま、5月13日に降格。千葉・鎌ケ谷の2軍合流後は“投球禁止令”が出された。「一度リセットするために、ボールを触らない方がいいと」。5月後半は走り込み中心。6月に入ると心の傷も癒えた。立ち投げから始め、先週から捕手を座らせて本格投球を再開した。

 19日には降格後最多の71球を投げ込んだ。「投げる体力は、もともとある。感覚だけです」。1日置きに投球練習を行うなど、調整ピッチも上がってきた。栗山監督は「本当は交流戦明け(から1軍復帰)というのも考えていた。せっかく、こっちも腹をくくって(2軍へ)送り出したんだから」と話し、早期復帰を願っている。

 この日も2軍練習に参加した吉川は「まずは、次の実戦復帰。楽しみですね」と気合も高まってきた。勝負の秋へ、12年リーグMVP左腕が起爆剤となる。