<巨人4-3中日>◇4日◇東京ドーム
球運なき敗戦としかいいようがない。中日谷繁元信兼任監督(43)の“執念抗議”は実らなかった。「(和田が)当たろうと思って当たったわけじゃない。全力でやっているから仕方ない」。勝敗を分けたともいえるビッグ判定を、もどかしく受け入れるしかなかった。
3点ビハインドの8回、ルナと和田の適時打で1点差に迫った。なおも一、二塁の好機。藤井の打球は投手久保のグラブをはじいた。強襲安打か?
だが次の瞬間、その打球が一塁から二塁に走っていた和田に当たった。判定は守備妨害。1死満塁か、2死一、二塁では大違い。だがこの時、出場していた谷繁兼任監督に本来、抗議権はなかった。しかし納得できず、指揮権を持つ森ヘッドに加勢する形で猛然と説明を求めた。
「最初に投手に当たったからインプレーでしょう?」。「ルール上、投手の第1守備機会は終わっている」。投手のグラブに当たった時点で、打球がどこに転がろうが当たろうが関係ないのではないか?
あの打球を避けるのは不可抗力で、和田もわざと当たったわけではない。だが、二塁佐々木塁審は首を振った。「すぐ後ろで捕りに動いていた片岡選手に守備機会があった。和田選手が避けて当たったことでその守備機会を妨げた」。就任最長といえる5分近い“抗議”も判定は覆らず。流れを分断された竜は得点を奪えなかった。
森ヘッドは「俺たちもああいうプレーは経験がない。でもジャッジするのは審判だから」と渋い表情。出来事は一瞬だが、一番大事な場面で偶然が重なり、最後は竜が球運に見放された形だ。連敗で借金生活に逆戻り。苦い東京ドームナイトになった。【松井清員】
◆公認野球規則7・08(抜粋)
次の場合、走者はアウトとなる。(b)走者が、送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合。【原注1】打球を処理しようとしている野手の妨げとなったと審判員によって認められた走者は、それが故意であったか故意でなかったかの区別なく、アウトになる。【注1】“野手が打球を処理する”とは、野手が打球に対して守備しはじめてから打球をつかんで送球し終わるまでの行為をいう。したがって、走者が、前記のどの守備行為でも妨害すれば、打球を処理しようとしている野手を妨げたことになる。



