<楽天1-2日本ハム>◇9日◇コボスタ宮城
粘って、粘って、あと1歩届かなかった。楽天が日本ハム大谷の前に16奪三振を喫し、1-2で敗れた。先発の辛島航投手(23)が8回7安打2失点と好投したが、打線が援護できなかった。大久保博元監督代行(47)は天候も味方につけて、大谷攻略を意気込んでいたが、圧巻の投球に1点を挙げるのが精いっぱい。第1子が生まれたばかりの左腕に勝利をつけようと団結したが、及ばなかった。
痛恨の8回だった。辛島は2回に同点ソロを浴びた以降は、7回まで無失点と粘りに粘った。日本ハム大谷とは対照的に最速139キロの直球を厳しく内角へ投げ込んでいく。100キロ台のカーブも交え、要所を抑えた。しかし、8回にバッテリーが代わると、先頭打者にこの日初めての四球を出した。捕手が代わるとリズムが変わるというジンクス通りの展開に「あの四球がもったいなかった。終盤にああいうことがないようにしないと」と悔しがった。
前日8日には第1子長男の誕生を公表した。「子供が生まれてしっかりやらなきゃと思いました。まだ顔は似てるか分からないですけど」と笑顔で話していた。それだけに何としても勝ちたかった。スライダーの調子が良くないと見れば、「いろんなボールを使わないとキツい。カーブだったりを投げないといけない」と緩急を意識して、強気に攻めていった。
そんな姿にナインも一丸となった。大久保監督代行は「今日は辛島を男にしよう、勝たせようと、やってくれた」と団結していたと話す。天候も悪く、長身193センチの大谷に比べ、173センチの左腕はぬかるんだマウンドでバランスが取りやすいと考えていた。しかし打線は大谷に屈し、辛島を援護できなかった。昨年9月30日のオリックス戦で喫した17三振に次ぐ、16三振。最速159キロの直球と落差のあるフォークに的を絞りきれなかった。
大久保監督代行は辛島について「100点!
嶋に代えて流れが変わった。私の采配ミス」と褒めた。辛島は「今日みたいな投球を続けていけばいいかな」と粘りの投球に収穫はあったと話した。あと1歩で白星に及ばなかった悔しさを、またぶつけるしかない。【島根純】



