<楽天6-7日本ハム>◇10日◇コボスタ宮城

 4月23日以来の本拠地で、たくましくなった姿を見せた。楽天松井裕樹投手(18)が同点の7回から4番手で登板。2回を無安打4奪三振と好投した。「東北のファンの方の前で、良い投球をしたことがなかった。名前がコールされ大きな歓声をもらったし、良い投球ができて良かった」。前夜に16三振を喫した打線の悔しさを晴らすように、思い切り腕を振った。

 日本ハムの4番中田にも強気に攻めた。2球でカウント0-2と追い込むと、2球ファウルで粘られる。直球とチェンジアップでは空振りを奪えない。ならば、とサインに首を振った。5球目に選んだのは得意のスライダー。「チェンジアップと逆に曲がる左右の差で効くと思った」と腰から膝下へと鋭く落ちる球で、イメージ通りに、空振り三振を奪った。

 空振りを奪うため、球の回転を意識する。「直球はひっかくような感じでスピンをかけるんですけど、スライダーは切るイメージ。思い切り腕を振るのも大事」と球速よりも質を重要視している。プロ入り後にカウントを稼ぐ、曲がりの少ないスライダーを多投した。しかし、捕手小関に止められた。「腕の振りが鈍くなって、良い物が消えていた」と助言を受け止めた。

 2日のオリックス戦で初勝利を挙げ「正直、ホッとしました」と話すように、マウンドでの力みも消えつつある。1度は勝ち投手の権利を持ったが、9回に同点とされ、2勝目は逃した。しかし、ファンの大歓声は成長の証し。リズムの良い投球が打線にも、チームにも勢いを与えているのは、確かだ。【島根純】