恩返しの時が来た。阪神西岡剛内野手(29)が、今日11日、あの場所に立つ。巨人戦の舞台は敵地東京ドーム。西岡は3月30日、同球場での試合中に福留と激突。救急車で搬送される際には阪神だけでなく、巨人ファンからも「西岡コール」で後押しされた。肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷から立ち上がった姿を披露する。
あれから103日がたった。3月30日、東京ドームでの巨人戦。2回の守備中に福留と激突し、西岡は後頭部を地面にたたきつけられた。あおむけのまま動けない状態で、意識を取り戻し、聞こえてきたのはエールだった。「頑張れ!
頑張れ!
西岡!」。阪神ファンだけではなかった。耳に残る、巨人ファンを含めた温かい応援。それを励みにし、懸命にリハビリを乗り越えてきた。今日11日。元気な姿で東京ドームに帰る時がやってきた。
「どの球場でもそれ(感謝の気持ち)は一緒だよ」
10日、甲子園の室内練習場で調整を終えた西岡は、短く言い切った。多くを語る必要もない。ファンとともに復帰ロードを歩んできた。思いはプレーに込めるだけだ。十分に体を動かすことができなかった5月1日の広島戦は、甲子園のスタンドからファン目線でお忍び観戦。後日、自身のフェイスブックに「ファンの方と一緒に入場ゲートから入り、普通に席探して普通に見てました!」とつづった。ファンの気持ちを意識してきた男にとって、あらためて言葉にしなくても、東京ドームが特別な場所であることは想像できる。
復帰後は右肘の張りを訴え、6月29日中日戦(甲子園)を最後に代打での起用が続いている。それでも7月9日には2軍戦で三塁の守備につき、軽快な動きを披露。和田豊監督(51)も「準備はできている。2軍戦も出ているし、いつでもいける状況だね」と期待を込めた。
現在7連勝中と絶好調のチーム。三塁では連勝中、6試合に先発出場の今成が好調をキープする。ただ、この3連戦では左腕杉内の先発も予定されている。即スタメンとはいかなくても、両打ちで対応できる西岡の力は必ず武器になる。感謝の思いは、最高のプレーで表現する。【松本航】



