<中日8-2広島>◇11日◇ナゴヤドーム

 闘魂タックルが3連勝を呼んだ。中日和田一浩外野手(42)が同点の6回に二塁から大激走。本塁で捕手倉と激突しながらも、勝ち越し点をもぎ取った。7回にはダメ押しとなる13号3ランと、勝負の夏場になりエンジン全開。ハイペースでヒットを量産し2000安打まであと26本だ。チームは和田の大暴れで3位広島に2・5ゲーム差まで迫った。

 アドレナリンが湧き上がった。同点の6回。二塁走者和田が藤井の一、二塁間を抜ける右前打に、スイッチを入れた。上田三塁コーチのぐるぐると回る右腕に、さらにギアチェンジ。捕手倉にぶつかるように突っ込んだ。タイミングはアウト。それでも倉のミットからボールが転がった。最後は地面にはいつくばって勝ち越しホームに触れた。

 「(捕手の位置が)走路だったんで、かわしにいっていたら(本塁に)タッチできなかった。やった瞬間は体がバラバラになったけど、案外、丈夫なので(笑い)」

 魂のタックルでチームに火を付けた和田はバットも鋭かった。7回には1死一、二塁から永川勝の初球直球を狙いすましてフルスイング。「勢いに乗れた」と左翼席への13号3ランでダメを押した。ファインラン&3ラン。2つのランで2安打3打点だ。最近10試合で34打数17安打、4発、13打点と量産モード。目前の2000安打まであと26本と迫った。

 谷繁兼任監督はうれしそうだった。「42歳の割に彼は足が速いんでね」。そう言って働きぶりに目を細めた。42歳でレギュラーを守ること自体が珍しいが、和田の走ることに対する意識は高い。プロ2年目から毎年少しずつ盗塁を積み重ねて、42歳シーズンもすでに2盗塁を記録している。

 「精神的なものもあるけど、そこの気持ちはしっかり持っていたい。走ることは絶対に出来ることだから」

 5連敗からの3連勝で3位広島とのゲーム差は2・5ゲームとなった。前夜の小笠原に続き、和田がこの日のヒーロー。勝負どころを知る経験豊富なベテランがチームを支えている。【桝井聡】