<巨人5-12阪神>◇11日◇東京ドーム
敵地の左半分が、スタンディングオベーションで阪神マウロ・ゴメス内野手(29)を迎えた。自然とウキウキが止まらない。直後の攻守交代時には、ボール回しの最後に「タタンッ」とタップを踏んで上本のボールをキャッチ。メッセンジャーの胸元へリズミカルに投げ込んだ。それほど気分は上々だった。
「自分としては打った瞬間はどうかな?
という感じだった。東京ドームだから入ったよ。神に感謝したい」
4点リードの7回2死一塁。巨人土田の2球目が真ん中内寄りに入った。7連勝期間中、打率3割8分5厘、3本塁打8打点をマークする絶好調男が見逃すはずがない。美しい左翼への弾道に虎党は総立ちとなった。2試合連続の16号2ランだ。ベンチ前にできた列の最後には相方今成が待っていた。お決まりの「コカンセツ」でダメ押しの8点目を喜んだ。
家族の存在が力になる。ドミニカ共和国に残していた夫人と娘が来日。前日10日には、一緒に東京入りした。前夜を振り返る「パパ」には「ステーキを食べたよ。ベリーグッド!」と笑みがこぼれた。2人はこの日もテレビで観戦。それでも愛する家族が同じ東京にいるのは、大きなモチベーションになる。
直前の6回には無死一、三塁で「強いスイングができたし、強い打球が打てたね」と自画自賛の一振り。三塁村田のグラブをはじく適時打をマークした。これで巨人には39打数14安打で打率3割5分9厘をマーク。チームで唯一巨人戦全試合で安打を記録する。「対戦相手がどこでもベストを尽くすだけ。巨人だから特別なことはない」と謙遜するが、ここまでこれば「巨人キラー」襲名だろう。
チームはこれで8連勝。「勝っているので勝ち続けている間はそれないね」と話すヒゲはまだまだそれそうにもない。188センチ、104キロの体形に、もじゃもじゃのヒゲは、季節外れのサンタクロースを想像させる。優しくて、頼りになるゴメスサンタが、今日も勝利のプレゼントを運ぶ。【松本航】
▼ゴメスは今季巨人戦全10試合で安打を記録。対戦打率3割5分9厘、11打点は、いずれもヤクルト戦に次ぎ対戦別2位と伝統のカードで打線を牽引している。



